『FF14』サンクレッドの「もしもし」が謎の流行を見せる。“This is Thancred.”が海外を中心にミーム化 –

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『FF14』サンクレッドの「もしもし」が謎の流行を見せる。“This is Thancred.”が海外を中心にミーム化 - AUTOMATON

スクウェア・エニックスが運営するMMORPG『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)は、連日長時間のログイン待ちが発生するほどの盛況ぶりだ。最新拡張ディスク「暁月のフィナーレ」の正式サービス開始から1週間が経過し、メインクエストを終えたプレイヤーも増えてきたことだろう。そんななか、海外を中心に“This is Thancred”というミームが流行しているようだ。海外掲示板redditには「This is Thancred.」というスレッドが立っているほか、Twitterでも流行している本ミーム。「暁月のフィナーレ」メインNPCであるサンクレッドの一言がなぜ流行しているのか、その理由を紐解いてみた。

※以下、『FF14』「暁月のフィナーレ」のネタバレが含まれるため注意

サンクレッド(英語綴:Thancred)は旧版『FF14』から活躍するヒューラン族のNPCである。フルネームはサンクレッド・ウォータース。光の戦士が所属する組織「暁の血盟」の一員で、かつて盟主であったミンフィリアの兄貴分だ。「蒼天のイシュガルド」の物語でミンフィリアを失ったサンクレッドは、第一世界でリーンという少女と出会い、彼女を護るべくガンブレードを振るう決意をする。「漆黒のヴィランズ」の物語を経てさらなる強さを得た彼は、「暁月のフィナーレ」においては頼れるガンブレイカーとして描かれる。

“This is Thancred”は、メインクエスト「霜雪を踏みしめて」内におけるサンクレッドのセリフである。テンパード化した兵士たちを保護するため帝都ガレマルドへ向かう光の戦士たち。サンクレッドたち偵察部隊は別働隊として活動し、光の戦士たちに先行して帝国軍の補給地に潜り込んでいた。可能な限り殺傷を避ける必要があるなか、サンクレッドたちは魔導兵器に爆薬をしかけて敵を無力化する計画を立てる。クエスト中はプレイヤーがサンクレッドを操作し、専用のスニーキングスキルを駆使して爆薬の設置をおこなう。爆薬を仕掛け終えたサンクレッドは「This is Thancred. The explosives are in place.(日本語版:こちらサンクレッド、爆薬は仕掛け終えたぞ)」と通信で連絡する。この“This is Thancred.”が何故か海外でミーム化し、ちょっとしたブームとなっているのである。

海外掲示板redditには「This is Thancred.」というスレッドが立っているほか、Twitterでもこのミームが流行しているようだ。公式に明言されているわけではないが、ミームにもなった一連のセリフは『メタルギアソリッド』シリーズのオマージュであろう。「霜雪を踏みしめて」のサンクレッド操作パートでは、敵から感知されなくなったり、気付かれないように近付いて無力化したりといったスキルを使用することができる。このスキルを駆使し、スニーキングで潜入工作をおこなうのだ。クエストの内容からも「This is Thancred.(こちらサンクレッド)」が「This is Snake.(こちらスネーク)」のオマージュであることが見て取れる。

『メタルギアソリッド』シリーズをオマージュしたセリフと見られる“This is Thancred”だが、オマージュ元の人気だけで流行しているわけではないだろう。“This is (名前)”は日本語では「もしもし、(名前)です」とも訳されるが、『FF14』ではすでに「もしもし」が定番ネタとして存在している。ミンフィリアが「新生エオルゼア」時代に冒険者を拠点に呼びつける際のお決まりのセリフが「もしもし、聞こえる?ミンフィリアよ(Can you hear me? This is Minfilia.)」なのである。プレイヤーの間でも「もしミン」とネタにされ、開発スタッフからもいじられるこのセリフ。それをさらにサンクレッドが使っているという面白さも流行の一因なのではないだろうか。

また、サンクレッドというキャラクターの“ちょっと抜けた感じ”もいい味を出している。サンクレッドはキメるときはビシっとキメてくれるナイスガイだが、メインシナリオでは少し締まらない部分も描かれがちなキャラクターだ。「新生エオルゼア」序盤では冒険者になりたてのプレイヤーを導くも、アシエン・ラハブレアに肉体を乗っ取られてしまう。「蒼天のイシュガルド」ではエンシェント・テレポによる転移で行方不明になり、森の中を全裸でサバイバルする羽目に。そこから「漆黒のヴィランズ」までは比較的シリアスな展開が続いたものの、「暁月のフィナーレ」序盤ではエーテル酔いでグダグダになる姿も見せた。格好良いだけではない、ちょっと残念なところもあるイケメンが“This is Thancred.”とキメている。この妙な味わいも流行の理由なのではないだろうか。

「蒼天のイシュガルド」におけるワンシーン

英語圏を中心にミーム化している“This is Thancred”。流行の理由を紐解いてみると、サンクレッドというキャラクターの奥深さを改めて感じることができた。旧版から続く彼の物語もまた、「暁月のフィナーレ」で一区切りする。メインクエストの終わりまでたどり着いていない方がいれば、ぜひ最後まで彼の生き様を見届けてほしい。

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※ The English version of this article is available here